SANSUI -もうひとつの山水電気-

創設者の菊池幸作社長は山水電気の社名を社是で「山のごとき不動の理念と水の如き潜在の力」と表現した。経営理念としては「高品質・高信頼性」をモットーにして得意のトランスを基調にHI-FIアンプの生産・販売を1954年に開始した。90%以上を世界で販売して高級アンプのブランド「sansui」として名を馳せオーディオファンに広く親しまれた。

誰も知らなかった山水電気 -4-


このぺーじは、山水電気とともに歩み、ひとつの歴史を作ってきた、ある人物の赤裸々な生き様を
フィクションを交えながら(?)ひとつの小説へと仕上げていただいたものです。
ひとつの大企業と、一人の男の半生をお楽しみください。(登場人物名は全て架空です。)


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【4.謀略事件 (其の一)】

 昭和49年は、山水電気にとって歴史的転換を遂げた一年であった。
昭和46年から49年にかけて同社の業績は年を追うごとに、下降していく。

 売り上げピークは46年の263億円で、47年は233億円、48年は198億円、49年は237億円と推移したが、経常利益の推移はもっと生々しい。

47年17億円、48年6億円、49年は2.5億円であった。
売り上げに対する収益が急速に悪化する。
加えて山水労組の過激化が目立ち始め労使関係がギクシャクしてきた頃である。

 弘人が担当した米軍横田基地では、いわゆる家電メーカーである、テクニクス/日立などがカセットデッキを組み込んだコンポーネントを発売開始し、一般大衆のニーズに合わせた商品構成を実現して攻勢をかけてきた。
が、専門メーカーであるサンスイ、トリオ、パイオニアは専門商品に特化し、防戦一方であった。

とりわけ山水のダメージは酷かった。

 悪いことにこれらPX市場は米軍撤退とともに、各地で縮小していく。

もともと製品開発部隊に限界があった山水技術陣営は、縮小傾向のマーケットである米軍向け、元からマニア向けでそれほど大きくない高級品マーケットをターゲットにした商品に開発力を傾注していった。
奥行きのない狭いマーケットで、競争激化のマーケットに集中していくのであった。

収益力の低下は免れない。
弘人や営業マンは、実質賃金カットの中、業務に精進するも、やる方のない憤懣が累積していく。

 49年夏のある日、仰天する記事が朝日新聞夕刊トップに掲載された。
後にも先にもサンスイに関するニュースが一般全国紙トップに載ったことはなかった。

  “山水電気労組副委員長覚せい剤所持で逮捕?会社役員が関与か?” 内容は次のようであった。


”山水電気労組副委員長松田氏が、会社の重要情報を教えるといわれ、暴力団組員に杉並区高井戸の喫茶店に誘われ入ったところ、何か小包みを渡された。
其の後すぐに杉並署署員に逮捕され、丸一日、取調べのため留置拘束された後、釈放されたもの。
その後の調べで暴力団組員は、興信所所員で山水電気役員の依頼で行ったものと話した。”



というものである。

 まったく、前代未聞。

上場会社としてはありえない卑劣な犯罪行為と弾劾された。
企業を根底から揺さぶる、大激震であった。

 実際、引き続いて山水電気常務取締役、安田が逮捕され事実関係が解明され、本人が関与したことを認めた。
菊池社長も何がしか関わったとの報道もあったが、詳細不明のまま、創業者社長菊池幸作は引責辞任をした。


>>>5.謀略 -2- (執筆者の都合により現在更新休止中です。)



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